消えてしまえ泡

 

私の時間は消えていく

 

ブルーライトを放つ薄い板に

吸い取られるように消えていく

自我を失ったように

ビッグデータに操られた

次々に流れてくる脳内の縮図

 

こんなにくだらないものが好きなのか

ふと自分を振り返ると

しょうもなさすぎてため息しか出ない

 

 

あぁ、この日々はなんなのだろう

あぁ、この苦痛はなんなのだろう

心は日々すり減っていく

粉になっているのだから

どこかに溜まっているのではないかと

過去の足跡を辿るのだけれど

何も元通りにはならない

むしろさらに抉られるように胸が痛む

 

 

知らない知らない知らない

もう何も知らない

知らないと思えばいいんだ

そう、もう何も知らない

 

 

 

無理だ。

 

沸々と浮かんできてしまうんだ。

自分が見聞きしてきたもの

身につけてきたもの

学んできたもの、蓄えたもの

それら全てが浮かんできてしまう

 

命をすり減らして生きる私も

色々なものを積み上げて生きてきた

でも、もうただの重荷になってしまった

要らない、全てをゼロにしたい

 

 

それができないのはわかっている

まだ沸々と湧き上がってくる

泡がぶくぶくぶくぶくと

弾けて消えるはずの泡が

汚泥に浮かぶ、塊のように

私の心にへばりついている

 

 

お願いだ

消えてくれ、

 

消えてしまえ

なんて言葉は吐かないから。

そんなイニシアチブを

私が握れるとは思ってないから

 

頼むから消えてくれ

 

私にへばりつく汚い泡よ。

 

この祈り

それを願う時間が本当に無駄なことに

未だ私は気付けずにいる

 

いや、目を背けているだけだと思う

 

それでもまだ祈る

もう少し、人生を楽しんで生きたい、